横浜丸魚(株)が「さかな文化祭」で届けたい想い

「さかな文化祭」について

去る2022年3月19日(土)、みなとみらいの日本丸メモリアルパークをメイン開場に、親子で楽しめる魚文化のエンターテイメント「さかな文化祭」が開催されました。

開催当日は春休み初日の3連休ということもあり、これまで外出を自粛していたファミリーもお出かけをしたくなる季節となったためでしょうか、開場前はなんと約250mの入場列ができるほどになりました。これは日本丸メモリアルパーク史上初めてのことだそうです。

会場ではしっかりと感染対策を行った上でイベントを実施し、来場者数は当初見込んでいた4,000人をはるかに超え、16,000人を上回る賑わいぶりとなりました。

このイベントは「一般社団法人スマートニッチ応援団」の呼びかけにより、魚の美味しさを知り、魚をもっと食べてもらおうと、横浜魚市場卸協同組合をはじめとした全国各地の水産・食品関連の企業や横浜市など多くの団体が出展しました。

多彩なステージや無料ワークショップ、水産マルシェにキッチンカーなどのお楽しみブースを通じて、魚食推進の機会創出、SDGsなど水産を取り巻く現状や課題を提示しながら水産消費を「単なるモノ消費」ではなく、それらの背景にある「価値や意義」をより多くの方々に伝えたいという想いが込められています。

横浜丸魚(株)でも、地域貢献やSDGs、CSRを意識した取り組みとして参加いたしましたので、それぞれご紹介していきたいと思います!

ステージイベントで魚をもっと身近に

「おさかな会議」と名前を冠したステージイベントでは、10時から15時半まで9つの団体によるプログラムが実施されました。

まず初めのプログラムでは、横浜魚市場卸協同組合が「横浜中央卸売市場はどんなところ?」というテーマで市場の歴史や業務、魚食推進のための市場の取り組みについて子どもたちに楽しんでもらえるよう、愉快なトークを交えてクイズやゲーム形式で紹介していきます。
司会は横浜ご当地芸人・横浜ヨコハマの二人と、横浜丸魚(株)の杉浦が務めました!

盛り上がったのは、子どもたちに参加してもらった「せり体験」。購入する魚の値段を指で示す「手やり」を教わると、勢いの良い掛け声と同時に一斉に手を上げてせり落とします。子どもたちの仲卸業者の帽子をかぶった「手やり」のポーズ、決まっていますね。

パネルを使ったお魚クイズでは、大人でもちょっと難しいかな?と思える問題も、たくさん正解している小学生もいて驚かされました。
ステージに参加してくれた子どもたちにはお菓子をプレゼント。みな嬉しそうにお菓子を持ち帰っていました。

その他にも、獲れてもサイズが小さかったり、数が揃わなかったりなどの理由から市場に出回らず利用されない「未利用魚」が給食メニューに使用されていることを紹介しました。また、月に2回市場を開放して未利用魚などを一般の方にも購入できる機会を設けていることなど、一般家庭に未利用魚の課題を身近に感じてもらえる取り組みも紹介しました。

未利用魚を学んだ小学生によるステージ発表

11時からは、横浜国大学教育学部付属横浜小学校5年2組による「未利用魚について」の登壇です。未利用魚の存在を知った担任の兼田先生が学習教材に取り入れ、児童たちがその学習の集大成を発表します。

実は、横浜丸魚(株)のマーケティング担当で「おさかなマイスター」の資格を持つ齋藤が、今年1月に5年2組で未利用魚についての授業を行ったという経緯があります。

それらの学びから「自分たちでできることは何か」と考え、実行したことの発表を聞くのは、私たちにとっても楽しみです。

ステージでは、班ごとに分かれ、「未利用魚とは何か」、「なぜ未利用魚が出るのか」、「未利用魚を減らすには」、「どのような取り組みをしてきたか」について説明してくれました。

児童たちが実際に取り組んだのは、給食に未利用魚の小サバを使ったメニューの考案や、未利用魚をテーマにしたwebサイト、動画、新聞、紙芝居の制作です。校内の掲示や給食中の番組として放送をしたり、家族や近所の人たちに伝えたりなど、身近なところから認知を高める活動を行ってきたそうです。これからもより多くの人に未利用魚のことを知ってもらい、食べてほしいというメッセージで発表が締めくくられました。

春休み初日ということは、つまりこの日は5年2組として集まる最後の機会です。児童たちが制作した展示の前で、記念写真を撮る姿も見られました。今日のステージは5年生での良い思い出となったのではないでしょうか。

大人気のタッチプール

ステージ以外にも、横浜魚市場卸協同組合では本物の魚に触れられる「タッチプール」も設けました。
魚を見て、触れて、楽しむ場所を提供することで、生き物が持つ多種多様な魅力や、海の環境に興味を持ってもらいたい…そんな想いから横浜丸魚(株)でも魚を提供し、およそ100種類のリアルな魚たちが大集合しました。

キンメダイやタチウオなどの知っている魚を見つけてはしゃいだり、アカヤガラなどの見たことのない細長い魚や、ウツボやイセエビをおそるおそる掴んでみたりと、好奇心あふれる子どもたちの人気のブースとなりました。
「ざらざらしているね」「こっちはぬるぬるだよ」「思っていたより重たいなぁ」など、映像や水槽越しではなかなか味わうことのできない体感を通じて、さまざまな発見に目を輝かせる子どもたちの表情がとても印象的でした。

キッチンカーで魚の美味しさを伝えたい

さかな文化祭では、全国各地からの魚や海産物グルメのキッチンカーが出展しましたが、横浜丸魚(株)では、讃岐味噌を使用したあら汁無料配布ブースの「魚のあら」や、横浜さばみそカレーの「未利用魚のサバ」を提供しました。
横浜さばみそカレーは、流通から外れてしまった食材を元の流通に戻すことを目的に、学生組織with_の女子学生たちによる「フードバックプロジェクト」の一環としてレシピから立ち上げられたものです。

今回はファミリー向けイベントということもあり、子どもが食べやすいようにカレーの味付けもマイルドに、冷めたときにサバ独特の匂いがしないように、と考えながら10回以上にわたりレシピを練り直してでき上がったのだとか。
魚好きの子どもたちが減っていることを考え、サバを美味しく食べてほしいという想いに賛同し、私たちも応援させてもらいました。

キッチンカーはどこも行列となり盛況でしたので、一人でも多くの方に魚食の魅力が伝われば嬉しい限りです。

今回のさかな文化祭では、多くの方に来場していただきました。地域の方に楽しんでもらえることは大前提として、一般のご家庭の方々や未来を担う子どもたちに魚食の魅力や、未利用魚の普及活動をはじめとする水産に関連する多くの課題を知ってもらえたら、これほど喜ばしいことはありません。これからも私たちは伝え続けていきたいと思います。
今後も、地域貢献、SDGs、CSR活動として「海を守る」活動を継続していきます。横浜丸魚(株)の取り組みはまだまだ続きます。

一般社団法人スマートニッチ応援団
https://www.big-advance.site/s/123/2396

文/六反いづみ 写真/小宮広嗣

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